学校を辞めると告げた時、先生は驚いていた。

「そうか…いきなり休学にしてほしいって言ったから、どうしたのかと心配してたけど、経済的に苦しいとは…。
 解かった、書類用意しとくよ」

先生は呉汰を理解してくれた。

先生との話は終わった。

いつの間にか湯島はいなくなっていた。

帰ろうと思ったが、湯島に一言言って帰ろうと考えた呉汰は湯島を探す。

「…呉くん?」

呉汰のもっとも逢いたくない人の声がした。