夕飯時、仕事が見事決まった父、パートの母、バイト三昧の息子呉汰、いつも仲良し祖父母がみんなで珍しく一緒に食事をした。

その時に呉汰は言ったのだ。

「俺、カメラマンになりたいんだ。
 ちゃんと借金返すためのバイトはやり続ける。
 それで、休学してる学校を辞めようと思ってる。
 カメラマンになるためには普通科の学校は意味ないから」

決意したことをしっかりと伝える。

「でも、勉強は大切だと思うわ」
母は反対する。

「義務教育は終わってるわけだし。
 学費だってもったいないと思うんだ」

一同し~んとなった。