大嫌いな父だった。
いつも母がやることを決めてその後をくっついていた父だ。
息子のことなんて見向きもしない父だった。
呉汰は心の奥で『父さんと遊びたい』という気持ちがあった。
そう、呉汰は父 向汰が嫌いではなく好きだったのだ。
『呉汰はカメラが好き』…知っていてくれたのだ。
息子の呉汰のことをちゃんと見ていてくれた。
ダメ人間であっても父は父であり、大好きな存在なのだ。
『反面教師』…素直になれないお年頃な呉汰であった。

これにて本町家『借金しちゃった大変事件』は『みんなで協力して元の平和な生活を取り戻そう』というハッピーエンドへ走っていった。