「そういうのってどうなの?
 将来のこと考えると不安になったり、恐くなったりしない?」
呉汰はずーっと不安で仕方なかった。
だから、何も行動せず、今までいたのだ。
呉汰は逃げていたのかもしれない。
やりたいことは、実はあったりした。

「う~ん、不安はあるよ。
 そりゃ~ね、見ることの出来ないものだし。
 自分にはできないかもって落ち込むことはある。
 けど、やってみなきゃわからないから。
 やるっきゃないってね」
蓮ちゃんはかわいく言った。
「…やるっきゃないかー」
呉汰は思ったのだ。
なんだか蓮ちゃんの笑顔を見ていたら、やる気のようなものが芽生えた。