「有り難う、蓮」
呉汰は女の子の名前を平気で呼び捨てにすることができる。
「え?いや。
 私も勝手にいろんなことベラベラしゃべっちゃって」
蓮ちゃんは呉汰に名前で呼ばれてちょっとドキドキしてしまった。

「神楽坂も有り難うな」
呉汰は犬・神楽んの顔を両手でなで回す。
犬・神楽んは嬉しそうだ。
「呉汰くん夢ってある?」
蓮ちゃんは言う。
「ん~考え中ってとこかな」
「私はね、あるの」
呉汰は考えた…。
「犬の仕事とかじゃないの?」
適当に言ってみた。
蓮ちゃんはびっくりして呉汰を目を見開いて見た。
「わぁ~よく、分かったね」
呉汰はやっぱりなという勝ち誇った顔をしていた。