「呉汰って写真興味あんの?」

湯島はたずねた。

「…うん、少しな」

「撮るほう?」

「親父に買ってもらったカメラは時々いじる程度だよ」

「うまい?キレイに撮れる?」

湯島は目を輝かせて聞いてきた。

「…わかんねぇよ」

湯島は歩きながらポーズをとった。
ポケットに手を突っ込んで決め顔。

「俺を今度撮ってよ」

湯島はどんどん目を輝かせる。

呉汰も優しい笑顔をし、うなずいた。