今度はかわし切れない。

槍の払いで獅子王の剣を弾く!

だが。

「まだまだぁっ!!」

獅子王は連続で斬り付けてくる。

俺も素早い槍捌きで獅子王の攻撃を防いだ。

空気を震わせるような、俺と獅子王の打ち合い。

周囲の兵達も、乙女でさえも、圧倒されて一言も発する事ができなかった。

「そらっ!!」

獅子王の横薙ぎの刃を、槍を横に構えて受け止める。

だが、そこに生じた隙に。

「ぐっ!!」

獅子王の蹴りが叩き込まれる!!

あの体躯から放たれる蹴りだ。

如何に俺とて耐え切れず、大きく吹き飛ばされて体勢を崩してしまった。

そこへ獅子王の追い討ち!!

振り下ろしの刃が、俺の肩口に襲い掛かる!!

避けられない…!!

俺は瞬時の判断で、後退ではなく前進。

自らの体で獅子王の刃を受け止めた!!