結局、なんだかよくわからないまま歩き続けてる。




こんなに長い時間歩き続けても疲れも出ないし、足も痛くならない。




なんだか不思議だ。



まるでここが――――――――――現実世界ではないみたいだ。





(もしかして、本当にそうなのかもしれない)



だとしたら、依然疑問が残る。



なぜあたしがここにいるのか――――――――――――――――――――――




あたしの身になにが起きたのか。





それを知るのは、いやに容易だった。



このことに気づけばよかったんだ。




ここは現実世界――――この世―――――とは違う世界なのなら、













――――あの世なんだ。





「わかったよ……」




言葉にして伝えるために、口を開く。




ダメ、それ以上言ったらもう一緒に――――――――――



懐かしい声が聞こえる。




ああ、ごめんね。



「あたしは、死んだんだね――――――――」



りんご。