「竜太郎、見てろよ。父ちゃんの神業を」

「うん」

シャッ、シャッ、シャッ…

カチャカチャ…

「ほら、ラーメン一丁出来上がり~」

「わぁすごい、父ちゃん!」

「竜太郎、食べてみな」

「うん、いっただきま~っす!」

「熱いからな、よくフーフーするんだぞ」

「フーフーしないとどうなるの?」

「火傷しちゃうんだよ」

「やけど?」

「舌がな、こ~んな大きく腫れちゃってな、怪獣みたいになっちまうんだ」

「え~っ!」

「だからちゃんとフーフーしなきゃダメだぞ」

「うん」

フーフー、フーフー…

「もういい?父ちゃん」

「ああいいぞ」

ズルズルズル…

「うま~い!」

「どうだ、父ちゃんの腕は日本一なんだぞ」

「父ちゃんってすごいんだね」