入学式、あの3年生の先輩を見つけて、一目惚れした。
気になって、仕方がなかった。
これが、好きってことなんだ…そう思った。
お母さん達も、こういう風になって結婚して、私を産んだんだよね…
私も、好きな人との子供がほしかった。
幸せな家庭を築き上げたかった。
お母さんとお父さんに、「私の子供で、2人の孫なんだよ」って、見せてあげたかった。
だめ………ここで涙をながしちゃ………っ………
私は、先生の話に集中した。
そしたら、自然に忘れられると思ったから。
でも、現実はそう甘くはない。
唇を限界まで噛み、涙をこらえた。