「すみません。大丈夫ですか?」
と、彼は手を差し延べてきた。
彼の声はとても澄んだ美しい声だった。
私は彼の声と美しい顔に見とれていると、
「あ、やばい遅刻しちゃう。
すみませんが失礼します。」
と言って、彼は走っていってしまった。
私はしばらくの間呆然としていたが
時計の針が7時50分を指していることに
気がつき、急いで学校に向かった。