2日連続で電話ができた私は、もう盛り上がりまくっていた。



「陽菜ちゃん、いつデートしてくれるの?」


優雅が、私の机に両手を置いて、話しかけてきた。


優雅は、どうして私がいいんだろう。

こんなにもひどい態度ばっかり取っているのに、優雅はいつも優しい。


「あんたとデートなんてするわけないじゃん!」


私は、市役所を眺めながら、冷たく言った。


思わせぶりな態度は相手を傷つけるだけだって母から言われていた。



「市役所見学のメンバーから外れそうになった時、デートしてくれるって約束しただろ~!」



「そうだっけ?忘れた。」




そんな約束したっけ。

したような気もしるし、していないような気もする。