王子が私のことを、これから何と呼べばいいのかって聞いてくれた。



お任せしますって言うと、王子は『陽菜』って呼んでくれた。




男の人に呼び捨てにされるってすごく恥ずかしくて、恋人同士みたいでドキドキした。



王子は、これからも灰皿王子って呼びたきゃ呼べばいいよって笑った。



でも、王子が『俺、晴斗って名前気に入ってるんだ』って話してくれたから、私は呼び名を変えることに決めた。



「じゃあ、晴斗さんって呼んでも良いですか?」



『いいけど、別にさん付けせんでいいべ。晴斗でいいよ。』



私は、ベッドの上でピョンピョン飛び跳ねはがら、珍獣のように叫んだ。



『陽菜!!興奮しすぎじゃぁ。それと、敬語も別にいらねーから。お前を彼女にする気はねーけど、可愛がってやるよ!』