市役所は一番人気がなく、私達4人はあっさりと市役所に決定した。
…はずだった。
1時間目が終わり、優雅が市役所を選択したことを知った他のクラスの女子が市役所を希望した為、急遽うちのクラスの市役所の枠の人数が減らされた。
10人だったのが5人に減らされた。
ピンチ!!
優雅が教室にいれば、何とかしてくれたかも知れないのに…
こんな時に保健室に行くなよ。
「亜沙子、どうしても働く王子が見たいの!!」
「任せて!絶対に陽菜は市役所に行ける!」
亜沙子は、くじ引きでメンバーを決めようと言う担任に向かって言った。
「最初に手を挙げた私と陽菜は、決定じゃないんですか!」
みんなもそれはそうだと頷いたが、担任はくじ引きにするんだと強く言い返す。
やだよ~!
絶対に行きたい。
来週の社会見学、私の恋の運命がかかってる。
どうか、チャンスをください!!
ゴミ分別とゴミの削減についてのビデオを見ると聞いて、ますます期待が膨らんだ。
灰皿王子…
清水晴斗の部署は、生活環境課。
会えるよね、王子。