山田が、珍しく良いことを言った。
「じゃ~さ、クリスマスパーティーに、優雅も来いよ。舞ちゃん連れて・・・大勢の方が楽しいし」
うん、それがいい。
私もそう思ってた。
でも、言い出せなかった。
ちょっと複雑だったから。
この複雑な胸の中の気持ちは、亜沙子に聞いてもらおう。
「陽菜・・・ちょっと寂しいんでしょ?」
「・・・バレた?勝手だよね。フッたのは私なのに。なんだか優雅が遠くに行っちゃうみたいな変な寂しさがある」
「大丈夫だよ。優雅は一生友達。山田も私もみんなずっと陽菜のそばにいるよ!もちろん王子だって!!陽菜らしくないじゃん!!」
しょんぼりしている私に、亜沙子がアメをくれた。
アメを口に放り込み、笑顔を取り戻す。
「亜沙子~!亜沙子、一生親友だよ」
「当たり前じゃん。私も陽菜とずっとこうしていたいーー!!」
恋人同士のように肩を寄せ合う私と亜沙子。