『じゃあ、清水君と計画立てておいてね。あ、ちょっと待って・・・』
お姉様の電話の向こうで何やら怒鳴り声が聞こえた。
『ごめん。うちのバカ弟が、俺は仲間はずれかって怒鳴ってる。どうする?邪魔だよね』
「あはははは、忘れてましたねぇ。山田もメンバーに入れときましょうか」
『サンタの格好でもさせとこうか』
後ろで山田が怒っている声が聞こえて、面白くて仕方がなかった。
笑ってる自分に驚いた。
今、笑える状況じゃないのに、山田のお姉様の力で、私は元気に笑えていた。
「あ!!!!電話です!!お姉様、王子から電話がぁ!!!」
『まじ?明日、清水君に詳しく聞いておくから、ケンカしちゃだめだよ!』
私は家の電話を切り、胸に抱いていた携帯を耳に当てた。
「もっしも~し!」
思いっきり元気な声で。