「清水君のこと好きだった子じゃん!忘れたの?かわいそう!」



山田さんは、俺をあきらめてから何だかサバサバして、魅力的になった。



「山田さん、イイ女になったな」



こんなことを言ってる場面を見たら、陽菜は絶対に泣いて怒るだろう。



「若い彼女いるくせに、ばっかじゃない!」



俺は、デスクに座って、山田さんから一枚の写真を見せられた。


それは、俺が働いている姿が写った写真。



「これ、白田さんがくれたんだよ。私が清水君好きだって知ったから」



「へー!何勝手に撮ってんの?お前ら、ばかじゃ・・・」




どうやら、俺が少し気にかかっていたあの写真の女らしい。



くるくる巻いた髪と派手な化粧が、キャバ嬢っぽいなと当時感じていた子だった。




でも、名前まで覚えてねぇ。


てか、俺を好きだったなんて・・・知らないし。




「あいつって、結婚するから仕事やめたんだろ!?それで、俺のこと好きっておかしいだろ」



俺は、山田さんにイラ立つ気持ちをぶつけた。