反則だろ・・・
何言ってんだ、陽菜・・・
「晴斗さんのものになりたい」
陽菜は潤んだ瞳でそう言った。
抱いて欲しいってこと?
そういうこと?
必死でブレーキかけてる俺を刺激する陽菜を抱きしめた。
でも・・・
俺も陽菜も、この恋愛に溺れちゃいけない。
いくら愛していても、お互いに生活があり、学校や仕事がある。
俺、このままだと・・・
陽菜に夢中になりすぎて、仕事どころじゃなくなる。
一緒に暮らしたいとか・・・
そんなこと考えてしまう自分が嫌なんじゃ。
どこかで止めなきゃ。
陽菜も受験を控えて、これから大変な時期になる。
高校3年になれば、今のように頻繁に会うことも難しいだろうし、
陽菜が勉強できなくなる程、俺を好きになってもいけない。
人生はまだ長い。
だから・・・
急がず・・・焦らず・・・
今は今できる恋愛を楽しむべきだ。