そして、時計が10時になると同時に私の唇を噛んだ。



「ば~か、ガキがぁ。早く帰って、勉強しろ。高校生は勉強が一番じゃ。俺に夢中になって、将来を棒に振るなよ。お前が大学合格するまで・・・キスしてやらね~から」



王子は、寂しがる私のほっぺをつねって、Sな笑いを浮かべた。




「ほら!行け!まぁ、正直言うとこれ以上踏み込むと、俺自身も我慢できないから・・・お互いの為に、キス我慢ってことで」




「やだやだ!!」




わがままを言う私に、王子はキスをくれた。




「大学受かったら・・・その日にエッチしような・・・くくく」




真っ赤になる私を見て、王子はまた笑い出す。




「おやすみ、陽菜!」


「おやすみ、晴斗さん!」



山田の恋の話をしていたはずなのに、いつの間にか、キスキス大会になっていた。



何度キスをしたか覚えていないくらい、私は王子に唇を奪われ続けた。