車の中は甘い空気に包まれていた。
いつか・・・
私と王子にも来るんだな。
『エッチ』をする時が。
そんなことを考えながら、隣で話す王子の横顔を見つめていた。
「山田君は、何でもありなんじゃ。だから、心配せんでもいけるわ!」
王子は、山田が私を好きだったことを知らない。
何でもありって・・・
まぁ、確かにそうだ。
好みのタイプなんてなさそうだし。
「山田さんの友達で彼氏いない子がいるらしくて、その子が家に来たときに、山田君のことかなり気に入ってたらしい。だから、俺はその子を紹介したれって言っといた」
王子は、腕を組みながら、思い出すように話してくれた。
「山田、年上もOKっぽいもんなぁ。いいかも!!ねぇ、王子。これからも山田のお姉ちゃんと2人きりでご飯とか食べるの?」
時間が経つにつれて、心配になってきた。
やっぱり私よりも、一緒にいる時間の長い喫煙女。
2人でご飯とか、2人で飲みにとか行く回数が増えると心配だよ。