王子は、亜沙子と小早川の姿が見えると、さっと手を離した。
「すんません。俺のバカ嫁が逃げ出すから・・・」
「王子ぃぃぃぃ~~~~!」
私は『バカ嫁』って言われたことにまた興奮して、公園を走り回った。
べったりくっついて座っている亜沙子と小早川を横目に見ながら、
私はさっき感じた気持ちを消し去るように走った。
私と王子がいない間に、小早川は正式に亜沙子に告白して、
付き合ってほしいと言われたらしい。
『教師をからかうな』って言ってるくせに、
教師だってこと忘れちゃってるじゃん。
秘密だよって教えてくれたけど、やっぱり公園でキスもしちゃったらしいんだ。
私が王子とキスをした話を、亜沙子は大興奮で聞いてくれた。
私と亜沙子・・・
2人とも幸せ真っ盛り。
青春のど真ん中・・・