「晴斗さん、大好きです。私、もう晴斗さんに食べられてもいいくらい好きです。でも、我慢してくれる気持ちも嬉しい」
「食べて欲しくなったらいつでも言えよ。くくくく・・・」
王子は、私の頭を強めに叩いて、歩き出した。
指を絡めながら、手を繋いでいると、体が熱くなってきて不思議な気分だった。
大人になるってこういうことなんだ。
こういう「初めての感情」をいっぱい経験して、少しずつ大人になる。
私は、ファーストキスの感動と共に、『もっと知りたい』と思う気持ちが溢れていた。
王子の優しいキス。
王子の長いキス。
もっともっと王子を知りたい。
王子は、どんな風に私を抱いてくれるんだろう・・・
そんなことを考えてしまうようになった。
こんなの初めてだった。