「何じゃい?眠いんか?」



「ううん。ちょっと・・・」



帰りの車の中で、陽菜の様子がおかしかった。



あんなにはしゃいでいたのに、急に無口になった。



「どうしたんじゃ?酔った?」




陽菜は、下唇を噛み締めながら頷いた。




う・・・かわいい。


車に酔うんだぁ、陽菜って。




「水買ってくるから待っとけ。」



俺は助手席のシートを倒し、自動販売機で水を買った。




「ほら・・・飲めって。」



陽菜は、体を起こし、水を飲んだ。





「そのまま寝とけ。」



車を走らせた。



陽菜はすぐに眠ってしまい、無防備な寝顔を俺に向けた。