王子の遊園地デートファッションは、私の好みの服装だった。
ちょっと破れたGパンにサンダル、黄緑色の古着っぽいポロシャツに黒のキャップ。
「王子かっこいいなって考えてただけだもん!」
「嘘じゃあ!」
王子は、信号のない高速道路を走りながら、ポッキーを強引に奪って、口にくわえた。
「ほら、来いよ!お前が考えてたこと、やってやるから!俺のポッキー食いに来いって。」
くわえたポッキーを左手で持って、王子はニヤニヤ笑いながら言った。
そんなの無理!!
まだキスもしてないのに、そんなに顔をくっつけるなんて!!
「できね~の?やっぱりお前はガキじゃ。だから、キスもまだまだできんな・・・」
くそーーー!!
王子のばかぁ。
「できるもん!!」
私は、シートベルトを最大に伸ばし、運転中の王子に近付いた。
ポリ
ポリ
ポリ
「うぎゃ!!!」
3口食べたところで、王子が急にいっぱいかじって進んできた。
「やっぱお前はまだまだガキじゃ・・・」