―ガラガラ!





「何やっとんじゃい!てめーー!」





顔を上げると、そこには汗だくになった晴斗と優雅がいた。





「俺がいつ頼んだんじゃ・・・二度と陽菜に近付くな!!」





晴斗は強引に佐藤さんの腕を引っ張った。




「晴斗・・・違うの。私・・・私ね・・・」




何を言っても悪者は私。


わかってる。


間違ってるのは私だから。




晴斗が選んだこの佐藤陽菜って子は憎らしいほどに真っ直ぐで純粋だった。




「何言い訳しとんじゃ・・・俺は、お前にはしっかり生きて行って欲しいから、昨日もう一度会いに来た。それがお前には伝わってなかったのか・・・」



晴斗は、悲しそうな表情をした後、呆れたようにため息をついた。




「陽菜・・・もう大丈夫じゃ。俺が守るから、心配すんな。」



晴斗は、佐藤さんを自分の体の後ろに隠すようにして、私をにらんだ。