~優雅目線~
今、俺は小早川先生の代わりに古典の授業をしていた。
隣にいるのは、陽菜ちゃん。
やっぱりまだ陽菜ちゃんの笑顔を見ると、「好きなんだな」って感じる。
この笑顔が自分だけのものになればいいのにって思ってしまうこともある。
実は、陽菜ちゃんはとうとう清水さんと付き合うことができた。
長い片思いをしていると思っていた陽菜ちゃんは、実は片思いじゃなかった。
清水さんもまた、俺と同じように・・・陽菜ちゃんに夢中だった。
俺は、つい最近思わぬ事実を知ってしまった。
思い出すだけでも、胸の奥が苦しくなってしまう。
陽菜ちゃんと清水さんが付き合い出す前日の出来事だった。