亜沙子に何かが起こったようだ。


今日の亜沙子は明らかにおかしい。


私の誕生日に、私にも亜沙子にも幸せが舞い降りたのか。



「絶対内緒だよ!」



授業中に亜沙子が勢い良く振り返って耳打ちした。


私と亜沙子は、席替えをしても、また前後の席になった。




ヒソヒソ話をする私を亜沙子の様子を見ていた優雅と山田は、興味津々な顔をしていた。



「小早川先生が寝てるときにね・・・キスしちゃった!」


「え!!!!」




大声を出してしまい、教室中の視線を浴びた。



亜沙子ったら大胆!


亜沙子に先越されちゃったぁ!



私は恋人同士になることができたけど、キスなんてまだまだほど遠い。


2時間目は、古典だった。何としてもそれまでに真相を聞かなくては・・・!