小早川先生が新井佐知子を好きだとしても、やっぱり私は小早川先生が好き。
陽菜の彼氏になっちゃった王子の元彼女である新井佐知子。
小早川先生にとって、大事な女性であることは聞かなくてもわかる。
必死であきらめようとしているの?
フラれちゃったの?
寝顔を見ながら、いろんなことを考えた。
「小早川先生、好きです・・・」
キスをした唇がほんのりピンク色に染まっていた。
私のリップがついてしまった先生の唇・・・
目覚めた小早川先生は、何も知らずに、また源氏物語について語り出した。
「もし良かったら、明日も来なさい。僕から来るなって言ったのに、こんなこと言うのはおかしいけど・・・放課後、待ってるから。」
ずるいよ、小早川先生。
新井佐知子に誤解されたくないからもう来るなって言ったじゃん。