俺の元に戻ってきた陽菜は、俺の決意も知らず、彼女になれないものだと思いながら、控えめに俺の隣にいた。
車に乗った。
ドライブをしたいとずっと思っていたけど、この狭い空間に2人きりになると、好きだと言ってしまいそうで、今までドライブができなかった。
俺は想いを伝えた。
好きなのは陽菜なんだと言った。
心の中が軽くなった。
ずっと言いたかった。
待たせてごめん。
陽菜のこの笑顔をずっと見たいと思っていた。
俺は陽菜が好き。
好きだと言ったら、すぐにキスしたくなった。
でも、大事にしたかった。
軽い男だとは思って欲しくない。
それに相手はまだ高校生。
「キスして欲しい?」
そんないじわるを言うことで、俺は自分の欲望をセーブしていた。