俺は陽菜の誕生日に、陽菜に会いに行こうと決めた。
5時を回り、帰り支度を始めていた。
優雅と山田さんの弟と下校する陽菜を、役所の窓から見つけた。
・・・やっべ~
急げ!!
俺は階段を駆け下り、陽菜達を追いかけた。
「何やっとんじゃい・・・」
隣にいた優雅は、俺の目を見て、少し頷いた。
俺と優雅にだけわかるアイコンタクト。
昨日のこと、俺と優雅だけの秘密・・・な。
「しばらく貸してやるよ!」
俺は優雅と山田に、愛しい陽菜を貸してあげることにした。
俺のささやかな感謝の気持ち。
そして、明日からは、俺が陽菜を独り占めしちゃうから…
最後に、陽菜とデートさせてやる。