「おごってやるからいっぱい食えよ!」
向かいに座った優雅の笑顔が、夕日を浴びて輝いていた。
優雅、ありがとう。
私はあんたがいなかったら、絶対にこんなに頑張ることができなかった。
優雅が、私のことを本当に好きになってくれて、いつも温かく見守ってくれていたから、私は楽しく笑って恋をすることができた。
ごめんね、優雅。
本当は、今でも、優雅を好きになれたらって思ってる。
優雅を好きになれたら、きっと幸せな未来が待ってる。
「早く付き合えるといいな。」
優雅がそんなことを言うから、私は食べかけのチョコケーキに涙をこぼした。
「優雅、泣かすなよ!」
山田は私の隣の席で、向かいの優雅の頭を叩く。
「2人とも、本当にごめんね。私なんかを好きになってくれてありがとう。」
山田は、「好きじゃね~し!」と言って、私のチョコケーキを横取りした。
山田、あんたのこと、かっこいいと思うよ。
サッカーしてる姿は本当にかっこいいし、山田のお姉さん想いの所も素敵だと思う。
王子に恋をしていなかったら、私は優雅と山田、どちらかを好きになったのかな。