音楽の授業の伴奏はいつもよりもとても美しい音色。


なぜかプリンス優雅がピアノを弾いている。



運動神経だけでなく、芸術的にも才能があるらしい。



どこまで完璧なんだ…




「優雅には山ほどの女の子がいるから、私が教えなくてもいいんだって。」


私は、複雑な気持ちでプリンスの横顔を見つめた。



この1週間、灰皿王子のショックを忘れさせてくれたのは、プリンス優雅だった。



ウザイくらいに、私に話しかけてくる優雅に

私はだんだん惹かれていた。



好きになれるものならなりたいと思った。


灰皿王子なんて追いかけていても、一生話すことも触れることもない。




遠い遠い場所で

今日も彼は仕事をしてる。