大好きだと久しぶりに言えたことが嬉しくて、

心の中のモヤモヤしたものが全部吹っ飛んだようだった。



好きな人を好きだと言えることは、とても幸せなことなんだ。




「陽菜、星見てみろ。今、めっちゃ綺麗じゃ!」




私は、夜空を見上げて、天の川らしき星の集まりを発見した。


見て、って言おうとした瞬間だった。



王子は、私の頬にキスをした。



長い長いキスの間、私は瞬きを一度もすることなく、遠くに見える夜景を見つめていた。



忘れない。



この景色。




今、目に映っている景色を、絶対に忘れることはないだろう。