「マジで?お前、俺のこともう、嫌いになった?」



王子は、Sっぽい表情を浮かべて、私の顔をじっと見つめた。




「い、今はまだ無理ですけど・・・でも、いつかあきらめます。そうじゃないと、晴斗さんが困るから。」



正直な気持ちだよ、王子。


私は王子が好きすぎるから、困らせたり悩ませたりしたくない。



「いつか嫌われるのか、俺・・・ 寂しいな。」



王子は、星空を見上げて、ふーっとため息をついた。


その寂しげな横顔を見ていると、やっぱり気持ちが溢れ出す。





「嘘です!!一生好きです!!」




「どっちなんじゃい・・・嫌いになったら悲しいけど、嫌いになったら絶対にキスしに来るから。」




王子は少しニヤっと笑って、私に肩をぶつけた。




暑かった昼間が嘘のように、涼しい風が私の頬に当たる。