あまりにも綺麗な星空に、いてもたってもいられなくなり、私は自転車に飛び乗った。
向かう先は・・・あの場所。
何度かデートをしたあの公園。
公園に行っても王子がいるわけじゃない。
でも、今日はあの場所で王子だけを想いたかった。
やっぱりこんなにも好き。
自転車に乗りながら、夜空を見上げると、涙が風に乗って飛んでいく。
公園には、誰かが入れ損ねた空き缶が、ゴミ箱の横に転がっていた。
それ以外は、前と全く同じで、シンプルで寂しい公園だった。
ベンチに腰掛けた。
ここで、王子と話したんだよね。
ここに王子が座ったんだよね・・・