教師ってのもいろいろあるんだな。
古典の小早川と付き合ってるのか・・・
音楽の新井佐知子は。
「さてと・・・」
俺は、なぜだかイライラしていた。
鞄を肩にかけ、教室を出た。
大人はずるい。
俺達のガラスの心を平気で割ろうとする。
前に進もうとしていた俺に、どうしてあんなことを言う?
未練がなかったと言えば嘘になる。
無性にイライラして、俺は鞄を廊下の床に叩きつけた。
鞄の中からこぼれ落ちたのは、教科書ではなく、俺の忘れたい思い出達だった。
蹴った筆箱が、随分遠くまで転がった。
「ちくしょ・・・」
~優雅目線END~