昔から探偵物の小説が好きだった。
推理して、自分がその物語の一員になったつもりになって、
すっきりしていたっけ。
探偵魂に火がついた。
「悟かーーーー!!!お前が同じクラスなんて知らなかったよ!」
授業を始めた先生がビクッとするくらいの大声で優雅が叫ぶ。
「ふん。俺だって迷惑だよ。」
汗かき王子は、乱暴に自分の髪をくしゃくしゃにして
そう言って、机に顔をくっつけて寝たふりをした。
「・・・相変わらずだな。かわいい奴。」
プリンス優雅は、呟くようにそう言って、一人で思い出し笑いを浮かべた。
「名前教えてよ。俺の面倒よろしくね。」
なぜか机をくっつけられた。
そして、耳元で素敵な声を出された。
ドキドキした。