「陽菜のばか~!!見えない相手に嫉妬しても苦しいだけだよ。私も、小早川先生のさちさんのこと気になるけど、嫉妬しないことにした。だって、抱きしめてくれたことは事実だもん。王子も、わざわざ陽菜の為に時間作ってくれて、自転車で家まで送ってくれたんだよ!!自信持って!」
王子に感謝しなくちゃね。
王子のおかげで、親友との絆がどんどん深まっていた。
私は嬉しいことも悲しいことも、どうでもいいことも、なんでも亜沙子に話したかったし、亜沙子に話すとすっと楽になれたんだ。
「うん。ありがとう!!王子に好きな人がいたって、私の気持ちは変わらないもん。亜沙子~~!!ごめんね。」
「いいよ。気持ちはわかるから・・・本当は強がってるけど私も泣きたいくらい気になるんだよね。」
昼休み、山田のおかげで私と亜沙子は中庭でいろんな話をして、2人とも心が軽くなった。