酔いが覚めてきたのか、王子ははっきりとした口調に戻ってきた。



と、同時にいつものSっぽさも戻ってきた。




『ばかか~おめ~は。だから、今から俺んとこ来いや。今なら、抱きしめたってもいいけど、どう?』




「きゃーーーーーーーー!!」





私は、叫びながらベッドに横たわる。



想像しただけで心臓が口から出そうになった。





ちょっと酔っ払った王子に抱きしめられるなんて、夢みたいだった。




『嘘じゃぁ・・・もう遅いし、ガキは早く寝ろや。』



「会いたいです・・・」




私は本当に今から会いに行きたいと思った。





『だ~め!ご両親に心配かけちゃだめだろ・・・』



こんな発言をする王子をますます好きになった。



真面目な王子様。



「好きです・・・」




『1日1回くらい告白しとるな、お前。電話だから言えるけど、面と向かって、好きって言えるんか?明日、夜来るか?』