「優しいの。悟にはない、優しさがあるの。それに、小早川先生は彼女いないって言ってくれたんだ。」
思わぬところでいい情報を得てしまった。
でも、そんな話までしてるってことは、小早川に告白しちゃったのかも知れない。
「おい!!待てって!」
教室を出ようとする有希ちゃんの手を掴んだ山田が、私を少しときめかせてしまった。
「今まで・・・ごめんな。俺、照れ臭くて・・・冷たくしてばっかだったけど、ちゃんとお前のこと好きだったから。初めてのキスの相手・・・お前で良かったって思ってる。」
ドキドキしてしまった。
山田なのに・・・
山田のくせに、かっこ良すぎた。
ちゃんと、今までのこと謝って、好きだったと正直に言えたあんたはかっこいいよ。
初めてのキス、だったんだぁ。
キス以上のこと、してそうなのに、してなかったんだ、山田。
山田悟ポイントが急上昇していた。