私は授業中もずっとブルーなままだった。


古典の小早川に注意されても、授業に集中することなんてできなくて、今もどこかで王子と喫煙女が仲良くしているかも知れないんだと想像してしまった。



「何落ち込んでんの?王子と喫煙女が一緒にいるのなんて、毎日のことじゃん。王子にとっては、どうってことないことだよ!」




休み時間に亜沙子が私の腕を引っ張りながら言う。



「そだよね・・・でも、浴衣姿で宴会とかするのかなぁ。嫌だぁぁぁぁ!」




2人の会話を聞いていた山田がニヤニヤと笑いながら、私の机に手を置いた。




「佐藤ってかわいいとこあるんだな・・・くくく。お前を応援してやろうかな、俺。」




山田は、私をからかって楽しんでいるのか、今朝から変な発言ばかりしていた。




「ねぇ、山田って陽菜のこと気になってたりして・・・」



亜沙子までもがこんな発言をした。




「やめてよ!!亜沙子!絶対ないって。」



亜沙子は、怒り出す私を見て安心したように笑った。