深夜1時ごろだった。
プル・・・と一度だけ携帯が鳴った。
着信画面には、王子の名前。
私はすぐにかけ直した。
『もしもし・・・起こしちゃった?』
「起きてました。どうしました?」
眠そうな王子の声がかわいくて、本当に録音したくて携帯の録音ボタンを押した。
『寝かけたときに思い出したんじゃ・・・明日から研修で2日間、市役所にいないから・・・それを言いたくて。またお前泣くだろ・・・2日間、手振れんけど、頑張れやぁ・・・』
「ありがとうございます!!わざわざ教えてくれて・・・晴斗さんも頑張ってください。」
胸がいっぱいで、
眠るのがもったいないくらいに幸せだった。