ピンクのネクタイ姿に見とれていると、隣のクラスから悲鳴のような黄色い声が聞こえた。
その声に、うちのクラスの女子も立ち上がり廊下に飛び出した。
「とうとう来たね・・・イタリアン!!」
亜沙子は、落ち着いた様子でそう言って、立ち上がることなく廊下を見た。
それもそのはず。
亜沙子は、古典の教師、小早川に恋をしていた。
毎回毎回怒られては、喜んでいる亜沙子。
恋してる姿に、私は羨ましさを感じていた。
「きゃーーーーー!!!」
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