「どうした!もう終わりか!」
このカインは、がたいがアーロンよりでかい。
だから、かなり、その、ゴッツい。
「おらぁっ!」
俺はめげずに相手の口元を狙う。
右手を前に出し、脇を締め、左手は後ろに、シュバシュバと攻撃をする。
相手の隙が見えたら、すぐに小内をかけて体勢を崩させる。
それで…ッ
トンッ。
「よっしゃ…一本…!」
「最初ん時よりマシになったじゃんか…」
お互いに息を切らし、横たわる。
此処の訓練はすげえ…。精神的にも鍛えられるし、スタミナもつく。
反吐で溢れかえる時や、熱中症で死にそうになる時もある。
だけど、そんな体調不良なんかより、早く強くなりたくて溜まらないんだ。
「いやー…、それにしても、ミナトはすげえな…。」
「はは、アイツは敵わないよ…。」
長い髪を頭で団子にして、次々に技をかけまくるミナト。
女子の中でも成績トップだ。もしかしたら、男子の中でも上位へ行くんじゃねえかってくれえ。