「…はあ。周りを見て。」
頬を抑えながら、周りを見る。
みんな俺らを見ては俯いて、血相を変えていた。
「…俺は、自分が言った事を正しいと思ってる。救急隊を馬鹿にするつもりなんかこれっぽっちもない。ただ、国を守るために、人類を守るために涙して戦う先輩達を、いかれてるだなんて言わないでくれ。救急隊は俺らより頭を使う役割だし、勉強量も半端ない筈だ。尊敬してる。みんな自分の国を、家族を守る為に此処に来ていると思うんだ。」
静かな声で、みんなに聞こえるような声で話を続ける俺。
「だから、…自分が助かる為、だなんて戯言ぬかす奴は、帰ってくれ…。」
そう言って俺は外へ出る。