前からのんちゃんはモテる。

でも、悠人のためにずっと断ってた。
私は知っている。

だからこそ、いつもお世話になってるから返したい。

そりゃ、悠人ファンだってのんちゃんだけじゃない。

でも、どの悠人ファンよりも。
誰よりも。
のんちゃんは、悠人ことを想ってる。

私だって、恋愛の1つや2つ経験してるからそれくらいわかる。


「んじゃ、行くか?」

悠人は顔が真っ赤になり俯いているのんちゃんの顔を覗きこんだ。

「…」

のんちゃんが、コクンと頷いたのを見た悠人はのんちゃんの頭をポンと撫で帰っていった。