学校へ行きのんちゃんにオオカミ少年のことを話した。
「なんか、そういうのいいね!」
ワクワクしながら聞いているのんちゃん。
「そ?」
「うんうん!」
「あたし親と住んでるからそういうの憧れるなぁ」
のんちゃんはフワフワしていて、
目がぱっちりで小柄で可愛い。
ほんとに可愛い。
見惚れていると、
「なぁ」
低くて耳にスーっと入ってくるような懐かしい声が聞こえた。
のんちゃんを見ると顔を真っ赤にして俯いている。
「なぁって!」
「あ、私?」
声の方を見るとそこには悠人。
廊下側に座っていた私たちの真横にある窓から顔を出し不機嫌そうに睨んでいる。