今にも河に落ちそうになりながら、手摺りに身を乗り出しているぺぃちゃん。

そして、大きく手招きする准が叫んだ。


「終わったんなら、帰ろうぜ。」


その声は、何十メートルも離れた対岸からハッキリと俺の耳に届いた。

2人に手を振り、すぐ行く、と合図する。

「おつかれさん。」


そう言って、弘兄はまたタバコに火を付けるとゆっくりと紫煙を吐きながら、走り去る俺の後ろ姿を見送った。