「巧ーーー」

「巧ちゃーん!!」



遠くで俺の名前を呼ぶ、2つの声。

暗闇にあちらこちらと目を向け、川向こうに手を振る姿を見つけた。


対岸に大きなビル。

その前に設置された花火台は、先程の名残を残したまま。

こんな夜中に何故かいる2人の姿に、ドクンと胸が鳴った。