《1》 翌日、空は振り切らない分厚い雲を抱えて、肌を射す様な夏の太陽の日差しを遮っていた。 一雨きたら、少しはマシになるんだろうなーーー 2階の体育館へと繋がる渡り廊下にしゃがみ込み、非常階段を見上げながら准を待つ。 さっき、声をかけに教室に顔を出した時、准はクラス分の提出用レポートをまとめている所だった。